マズローを掘り下げる

社会人となって驚いた事の一つにマズローの位置づけがある。ビジネス分野で言及される心理学ってマズローがトップじゃないかな。誰もフロイトやユングのことは話題にしない。どの本か忘れてしまったけど、「弱者の心理学」という言葉があった。「これまでの精神分析は問題を抱えた人のためであり、治療のためには必須であってもビジネスの文脈では参照しづらい」と。

この意見はある程度は納得している。困っている人を助けるためにこそ学問分野は生まれるべきだが、精神分析に治癒はあっても「やる気」は殆ど出てこない。そんな中でマズローはビジネスの世界に受け入れられる階層構造を作り上げたのだろう。
  1. 生理的欲求(Physiological needs)
  2. 安全の欲求(Safety needs)
  3. 所属と愛の欲求(Social needs / Love and belonging)
  4. 承認(尊重)の欲求(Esteem)
  5. 自己実現の欲求(Self-actualization)
  6. 自己超越 (self-transcendence)
ところがLv6の自己超越は誰も触れない。5段階としている。確かにLv6はマズロー自身の直感で作った面が強く、検証が不十分な面がある。悟りとかの世界にも近くてビジネス分野からは大きく外れる。だから5段階での参照が多い。けど、Lv1は三大欲求を全て含むからもうちょっと細かくしたい面もある。それに、それぞれの欲求のドライブ要因=根源が全部明らかじゃない。だからもうちょっとアレンジしたくて。
 
  1. 生きるために ← 生理的欲求(Physiological needs)
  2. 将来予想    ← 安全の欲求(Safety needs)
  3. 団体に属す安心 ← 所属と愛の欲求(Social needs / Love and belonging)
  4. 団体での上位   ← 承認(尊重)の欲求(Esteem)
  5. 死んでも名を残したい ← 自己実現の欲求(Self-actualization)
  6. 名を残したいを超越 ← 自己超越 (self-transcendence)
これが現在の私のアレンジ。Lv1の生理的欲求→「生きるために」は異論ないと思う。Lv2もそうかな。ただ、冬が来る前にどんぐりを集めるリスは「安全の欲求」に従っているのかな。あくまで本能であって、その行動は生理的欲求に属する話だと思う。Lv3も当然。将来何があるか完全には想定できない。不確定要素はゼロにはできない。そんなとき、「お互いに助け合う」関係があるのは心の安定になるから。愛より「助け合い」の方が奇麗事を抜いていると思う。

Lv4の承認とか尊重は奇麗事すぎる。もっとリアルな方がいい。どんな団体でも得する人と損する人はいる。全員が平等なんて有りえない。じゃあ、「損する人がなぜ属しているのか?」だけど、「無所属よりマシ」っていうだけ。「起業するよりはヒラの方が楽」という感覚。もちろん属するだけでなく、その中で上位/一目置かれる存在になった方が良いに決まってる。利益配分もしくは今後の方向の決定にどれだけ関与できるか。

Lv5の自己実現ってすごくカッコいいけど、個人的にはパス。「自分がいつか死ぬのを知ってしまった人間の業」の方がリアル。「生物というシステムは死があるけど、心というシステムには死がない」という達観は正しいと思うから。Lv5をこうやって再定義するからこそ、Lv6の納得性が高まるんだと思う。「自分の銅像を作りたい創業者」「自伝(日経新聞の私の履歴書も)」とかLv5の欲求であって、自己実現というより「名を残したい」の方がぴったりくると思うのだけど。

 



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