企画会議のコツ

創造力とコミュニケーション力の両方が必要になるのが企画会議。最近は私の業務も企画寄りになっているので、この本の有難味を痛感してます。出版不況なので新書形態が多いが、中身がスカスカな新書と、ぎっしりノウハウが詰まった新書の差がどんどん開いていると思う。もちろんその判断は読む人の既存知識・スキルに左右されるけど、この本は私自身にかなり参考になった。

もちろん最低限のコミュニケーション力は必要だし、会議メンバーの中のTOPの顔色を伺うスキルも必要不可欠。そこら辺はこちらの過去のリストを読んでいただくとして、この本のポイントを挙げながら私の感想も書いていきます。

「この企画、ぜひとも実現させたいな〜」という時でも、皆の総意を汲み取った上で、「やれること」と「やりたいこと」を折り合いをつけながら提案する作業が肝心なのです。そのためには場の空気を「交通整理」したり、あるいは「緩和」したり、時には「工作」したりと、さまざまな現場で、実現に向けて上手に立ち回る能力が求められているのです。

と「はじめに」で書いてある通り。だから一般コミュニケーションや飲み会等でなく、あくまでも企画会議が主戦場の本なので、そういう業務が多い人にはオススメです。
「はじめに」がしっかり書いてあるのもポイント。学生の頃、誰か目上(先生とか)の人から、「本は”はじめに”をちゃんと読め」といわれた事がある。その時はそんなまどろっこしい読み方がイヤでスルーしてたけど、実際に自分が本を書く立場になると、「はじめに」に大事さを痛感する。もちろん私が書くのは研修のテキストだったりするけど、(その中の一冊は某IT資格の対策本として発売されたこともあるけど)、やはり「はじめに」は全章作成後にもう一度書き直す事が多い。「それぐらい意識していることを読む人は知らないのだろうなぁ」と昔の自分を思い浮かべて苦笑しながら、でも再度手を入れるから。


◆ハードルを下げる(P17)
誰だってハードルを下げる方が楽だと頭では理解できるし、自信が無い提案ならば無意識でもやる。けど、それを個人的に有望だと思っている提案の時も実施できるようにするには、ある程度の訓練が必要だね。服装とかもハードルを作ってるのは正しいと思う。そういう意味では靴やカバンや腕時計とかの値段も大事だね。高すぎるのも安すぎるのもダメだから。

社外の人との会議ならある程度のお金をかけた方がいいけど、社内の打ち合わせがメインな立場で言えば、あまりここら辺にお金をかけてると「現場部門じゃないくせに・・・」という感情を呼び起こすリスクもある。そんな意味ではクリアケースとか、高価であっても1000円程度(高価な万年筆はパス)のジャンルでちょっといいものをそろえようとはしてます。


◆キャラクターを決めよう(P25)
「キャラ被り」については最近の若い人は普通に意識してる。会議でそんな事まで考えた事は無いし、「偉い人と被らないように」というこの本のアドバイスは、うーん、どうだろう、張りあわなければいいと思う。同一キャラでのNo2ポジションを確保して、偉い人が迷った時に効果的なパスを出すのならば被ってもOKとは個人的に思ってる。「いじられキャラ」の功罪とかここら辺の記述はホントおもろい。「最強のキャラ」の議論は至極納得。本のネタバレする気は無いので興味ある人は買ってみてください。この部分だけでも新書の値段の価値はある。特にこの著者のセンスを感じるのは、「どの業界でもトップもしくはそれに近い人は、どこかしら○○キャラの匂いを持って(もしくは演出して)います」という部分。ここで「匂い」を出せるのがナイス。願わくば、匂いとして身につける方法を掘り下げて欲しい。個人的には想像つくけど、著者なりの意見は知りたい。

その後、この本は一般的なコミュニケーション術の内容が増えるので、それは以前の本リストと被る点も多い。もちろん非常に分かりやすく書いてるからこの本で学ぶのもナイスだと思う。


◆主導権を握る前提作り(P61)
本当に核となる新規提案は、その意見が採用されやすい流れの中で言う必要がある。基本的にビジネス(特に企画系)は論理的な正誤の世界じゃないから、どれだけ有望な提案でもボツになる事はある。だからアイディアを考える量の1/3は、そのアイディアを喋る対人の順番、および前フリを考える必要がある。「お、いい企画思いついた」で考えるのをやめると、基本的に30%の確率でしか成功しないと思う。「誰から説得していくか(個別or会議)」「どうやって話をもっていくか」は考えるのが必須でしょう。


「テレビでの番組構成」や「お笑い番組で出演者が意識している事」などはビジネスとは直接の関係が無いけど読んでて楽しい。無茶ブリへの対処法やすべり笑いにする方法とか。


◆第6章 ダメ人間でもできる会議の技術
この章こそが一番のオススメ。「うなづき」「すわり位置」「すぐなじむ」「リフレインする」は他の本でも書いてある内容だけど、「勝手に整理する」「会議の記憶に頼る」「拾っているようで潰す」「わざと解釈を間違える」が最高。色々と本は読んでるつもりだけど、ここら辺は初めて見た。ただ「会議の記憶に頼る」手法はもうちょっと掘り下げが必要かな。きっと、その提案が出た時に採用されなかったのは、何らかのネガティブな面があるから。それを再度選ぶならば、そのネガティブを見つけて、そこにフォローをしつつ言った方がイイから。もちろん簡単にフォローできるならば苦労しないから、アレンジは必要だけど。

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この本の著者はイイ意味で「デキが悪くても上手く立ち回る方法」という視点で書いているので、その態度がタメになる。この本に書いてある方法を駆使すれば、間違っても「あいつは殆ど意見言わないから呼ぶのやめよう」にはならない。会議で貢献してる感は出る。けど、真に貢献しないと未来が開けないのも確か。個人的にはアイディア系は打率3割を目指せばいいと思ってるので、3回の会議の中で2回はこの本を参考にしつつ、勝負する1回は本気で考える必要がある。そういう逃げれない勝負の企画会議で何が必要か?については、また今度書きます♪





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