(一般的な) 感情の理論

 「悲しいから泣くのではない、泣くから悲しいのだ」 by W.Jamesの情動の末梢起源説

最近、
「感情心理学・入門」大平英樹編
を読んでます。読みやすいし、コンパクトにまとまってて結構良い本だと思う。

上記の言葉は今までも何回か目にしたことがある。「表情フィードバック説」をP. Ekmanたちが提唱したとも書いてる。「その結果、表情が、経験される感情を強める効果は確かにありそうだと考えられている。しかし、その効果は表情筋を人為的に動かせば特定の感情が生じるというほど強いものではないこともまた事実である」というこの本の結論は同意する。

表情というのは感情の種を強める/弱める効果があるのだと思ってます。普段から朗らかな顔をしている人は、ネガティブな感情が生じても弱めるし、ポジティブな感情を強める。逆に、普段から気難しい顔をしている人は、ネガティブな感情を強め、ポジティブな感情を抑える。これだけでしょう。

涙自体は感情のために生まれたわけでない。眼球の保護。鼻水もそう。けど、顔で生じる事だから、感情表現にも流用されている。人間は爆笑する時も涙でるし、「涙出るほど笑わせないでよ(笑」ってのは一つの的確な表現だから。笑って涙出たからって悲しくなるワケじゃない。けど、辛い時に涙が出て、それを自己認識すれば余計に悲しくなるのも確かだから。

感情の個人差として「セロトニン・トランスポーター遺伝子」をあげているのも興味深い。P64では感情の核心として「快・不快」とし、Russellの次元理論として、快・不快と活性・不活性からなる説を紹介してる。快+活性=興奮、快+不活性=安堵、不快+活性=苦悩、不快+不活性=抑うつという組み合わせは確かに面白い。ワトソンとテレゲンの次元理論では、快・不快と関与・非関与からなる説をあげているしね。

誰が考えても、感情のコアに快・不快があるのは当然。だからポイントはそれ以外の軸になる。個人的には活性・不活性の方が関与・非関与よりも惹かれるけど、やっぱり活性・不活性も不十分だと思う。

P76の感情の進化心理学では「ジョストン(2001)は、コンピュータを用いて架空の生物の進化をシュミレートする実験を行った。その結果、生物が世代を重ねると適応に重要な感覚系評価(感情に相当)が急速に進化し、感覚の強さが刺激の強さを増幅するようになることが示された」と書いてあるけど、感覚と感情の区別をしない理論は意味ないと思う。もちろん明確に線なんて引けない。だからこそ、どこで線を引くかがセンスになる。2010年の本だし、2005年ぐらいの研究も紹介されているってことは、2005年までにこれ以上のイケてる感情の進化心理学は無いのね。

ヾ恭个抜蕎陲琉磴
感情が生まれた理由
どの生物から感情があるといえるのか
ぐ媚廚生まれた理由
ゴ蕎陲離灰▲灰鵐檗璽優鵐
これらにHHAIは全て答えているから。もちろんモデルを検証しようと思ったら、色々なジャンルで10年以上かかると思う。けど、そんなのは興味がない。純粋にAIのための作業モデルとして作っているだけだから。



「感情の起源」ジョナサン・H・ターナー著も読みました。 類人猿と比較しつつ人類の感情を進化の観点から語っていて凄く興味ぶかい。特にP94の「どの感情が原基的か」の章では色んな説を紹介してる。これは圧巻です。このジャンルに興味ある人は絶対に読むべき内容。このP96の原基感情を言明した代表例の表では、全ての人が恐れと怒りを原基的としているけど、喜び・幸せ・快感や、悲しみ・失意は説が割れてる。いやーー面白い。HHAIのモデルに一番近いのは、これがびっくり無いんです(笑。ということは、普通の視点で見ればHHAIのモデルは出来損ないってことだね。そういう世界は結構好き。この追い込まれ感がいいわ〜。独創ってこういう事ジャン。誰一人歩いてない道を切り開く。99%は迷うか崖に落ちる。こういう状態じゃないとアドレナリンでないのは悪い癖なんだけど、R. Kellyと一緒で、だからこそやる価値がある。

ちなみに、怒りと悲しみは、怒りの方がコアコンポーネントです。悲しみは複合概念ではないけど、コアじゃないです。それがHHAIのモデル。

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ちなみにこの「感情心理学・入門」では巷でも良く聞く嫉妬の違いを取り上げます。男性は相手の身体関係の不貞に嫉妬感情を持ち、女性は相手の精神関係の不貞に嫉妬感情を持つと。進化論的に、男性にとって一番問題なのは、他の男の子供を自分の子供だと勘違いして扶養することであり、それを防ぐには相手のSEXの有無が大事。女性にとっては、男が他に子供を作ろうと、そちらに食料等を渡さず自分の子供を優先してくれればOK。だからSEXの有無よりも、精神的な手助けの方が嫉妬の対象となると。

この説、個人差も多いけど、大まかにはあってる気がします。こういう性別の違いを本能的に分かっている人が浮気上手なのも確か。別に上手になる必要も無いけど、性差に気づかず相手も同じ観点で考えるだろうと思い込むと、結構悲惨な羽目になるよ。浮気ではないけど、お互いが喧嘩して別れた状況。やり直す可能性がその当時は半々ぐらいのとき。実はこういう状況でも上記の性差はあるんだよね。それは、知っておいた方がいいよ。




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