ポール・グレアム:コラムが面白い(第一弾)

 IT業界の理論家(特にスタートアップ)にしてご意見番で有名なポールグレアム。
学生時代に卒論・修論でLispを使ってた私自身としては、彼の書く文章は隅から隅まで同意してしまう。

けど、この人の本当の価値はIT業界以上に広がる。
ここでは、その中でも他分野の人が一番楽しめるだろう以下の内容をまずご紹介。

オタクが人気者になれない理由
原文はこちら

この中でも特に大事な部分を引用しつつ、私の意見(ポイント)も述べたいと思います。

人気は、片手間に得られるようなものじゃない。特にアメリカの中学校のように、競争のすさまじい環境では。
<中略>
オタクにはこの理屈が通じない。人気者になるのに、努力が必要だなんて理解できない。だいたいにおいて、過酷な環境の外側にいる人には、そこでの成功の決め手が、コンスタントな(だが無意識的な)努力にかかっているってことがわからないものだ。
<中略>
たとえば、10 代の子たちは、着るものにものすごく神経を使う。人気者になるために、意識して着飾ったりはしない。感じのいい服を着るんだ。でも、だれにとって?他の子 たちにとって、さ。他の子の意見が、判断の基準になる。服だけじゃない。やることなすこと、ほぼすべて。歩き方にいたるまでがこの調子だ。だから、物事を 「まとも」にこなすための努力は、彼らがそれを意識しているかどうかに関わらず、すべてが人気を得るための努力につながっている。
人気者になるには「かっこいい」か「スポーツができる」か「話が上手い」が必要で、これらは全て生まれつきだと思っている人は、一生、日が当たる場所に立てない。生まれた時に持っているモノだけでなんとかなるほど世の中は甘くないよ。人気者になるには人気者になるための努力を積み重ねている人だけがなれる。もちろん、努力を努力と思わない人もいる。「流行っている」という理由で興味が出る人は、こういう努力を苦痛に感じないだろう。「最近、○○が流行っているけど、あれって本質的には○○の焼き直しだよね」と分析しちゃって、それを実施するのを苦痛と感じる人が、オタク(頭のいい)であり、かつ人気者になれない人。

なぜスポーツが上手な人がモテルのか?それは、やっぱりスポーツが本質的にもっている躍動感や爽やかさなんだと思う。映画:ソーシャルネットワークを見てたら、最初に美人な彼女が「ボート部の人がいいなぁ」と言ってたのが印象的だった。ここら辺を理解するには「人間には根源的に好きなユニホームがある」と思えば、話はシンプルになる。野球着やサッカー着やテニス着やバスケ着や剣道着やその他もろもろ。男でも女でも「好みの異性ユニホーム」って明確に存在する。

そんな意味ではインドア系の女性は「料理研究会」でも作ってエプロンしてれば、スポーツをしなくても男性ウケすると思う。けど、インドア系の男性が「科学部」で白衣着てても、白衣萌えする女性って0.3%でしょう。囲碁将棋部なら和服着ればすこし改善するかも?0というよりマイナスが3ぐらいになるかもしれない。

たとえ、オタクが他の子たちと同じくらい人気を気にしていても、そのためには人一倍の苦労がともなう。人気者の子は、人気を集め、人気者になりたいと思う ように教えられている。それはちょうどオタクが、頭をよくし、頭がよくなりたいと思うように教えられているのと同じだ。親がそう教えるんだ。オタクが正解 を出す訓練を受けている間に、人気者の子は人を喜ばせる訓練を受けている。
そうなんだよねぇ。人気者の親で育った子供は空気を吸うぐらいの自然体で、人気者になる訓練をしている。それは本棚が多い家庭に育った子供が空気を吸うぐらいの気分で本を読むのと同じ。「獲得形質は遺伝しない」が今の生物学の常識だけど、人間を形作っていくにはこういう環境が大事で、それは親の意図で決まる部分が大きい。

頭のいい人間は、おおむね 11 歳から 17 歳の間に、人生で最悪の時期を迎えることになる。人生で人気がこれほどの力を持つ時期は、これ以前にも、以降にもない。
この部分はあんまり納得してない。人気はいつでも大事だよ。けど、人間は歳を重ねる毎に表面的な部分では判断しなくなる。だから、単に顔のつくりが良かったり、単に運動神経が良かっただけの人よりも、継続的に努力して、かつそれを楽しめ、そこから自分の道を見つけている人に惹かれるようになるだけです。日本人ならイチローと同じぐらいに羽生をカッコいいと思ってるでしょ。今回の名人戦は残念だったけど、個人的には森内名人の鉄板の受けも好きです。

ぼくの記憶が確かなら、いちばん人気のあった子はオタクを迫害しなかった。わざわざそんな低級な人間を相手にする必要がなかったんだ。いじめをやるのは、その下の子どもたち。つまり、ピリピリしたミドルクラスの連中だ。
これは怖いぐらいに真理だね。人気がある子に嫌われるとかなり逆転は難しい。けど、本当の人気者はそんなことしない。最初のきっかけはミドルクラスなんだから、人気者が相手側につく前に、的確に行動できればいじめの芽は自分でつめるんだけどね。それが上手く行けば、人気も無いけど、おちょくられもしない場所にいけるよ。そこで平穏無事に(他人から見ればそうだけど、本人的には平穏無事をKeepする努力してる)、社会人までなりましょう。

今の自分たちが置かれた状況を理解するだけでも、痛みはやわらげられるはずだ。オタクは負け犬じゃない。ただ、人とは違ったゲームを、しかも実社会に近い ゲームをプレイしているだけだ。大人はそれを知っている。今成功している大人で、高校時代の自分はオタクじゃなかったと言い切れる人はめったにいない。
もっと根本的に考えよう。そもそも何故、現代社会は頭が良い人が年収がいいのか?それはシンプルに現代社会は法律が整備されているからなんだよね。腕力で決まる世界じゃない。だから、ヤンキーじゃなくて頭が回る方が最終的には得になる。法律ってのは穴を見つけて、それをふさいでナンボだからねぇ。

もちろんプロスポーツ選手もお金を稼ぐ。アメリカで一番稼ぐのはシリコンバレーだけど、日本は一流のプロ選手の方が稼ぐんじゃないかな。ただプロスポーツで500万以上を稼いでいる人はそんなに多くないから、裾野の広さを考えるとやっぱり頭の良さだけどね。


という事で、結論。
頭の良い人も、科学的な疑問点を考えるのに使う頭の1/10でもいいから、人気者になるために必要な事を考えてみよう。生まれつきとか思わずにさ。本当に真面目に考えて、本当に努力すれば、少なくとも平均以上にはなれるよ。その上で、それ以上の人気者になるための努力の価値について考えればいい。芸能界を見てても分かるとおり、人気は水物だから。個人的には人気だけを追っかける人生は最終的に空しいと思うけどね。

理想はやりたいことをトコトン頑張って、最終的にそれが本人の魅力に繋がるような水路ができることかな。羨ましがったり妬んだり捻くれたりしてると、一生無理だよ。もちろん誰だって女の子から人気がある奴は羨ましい。けど、羨ましいと思うなら、そう思う分だけその方向に努力すればいい
それをせずに顔がどうたらとか身長・スタイルがどうたらといい続けるのが一番救いが無い。「羨ましかったから僕も一時期努力してみたけど、全くダメだった(笑」って後から笑顔で言えるのが、本当の魅力への道だと思うな。






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