名詞と動詞の世界観

 

ホピ語では、「いなずま、波、焔、流星、煙を出す事、鼓動」は動詞である。常に短い期間しか継続しないできごとは動詞としか扱われないのである。「雲」や「嵐」は名詞として必要な継続のもっとも短い限界である。

 

《略》

バンクーバー島のヌートカ族の言語では、すべての語が動詞のように思える。《略》家というできごとをあらわす語は語尾によって、長らく存在する家、一時的な家、未来の家、かつて家であったもの、家になりそうだったものなどのことを表すのである。(P.159)

やっと見つけた。名詞と動詞の区分に疑問を持つこと。ずっとずっと探してた。前回から読んでる『言語・思考・現実』(B.L.ウォーフ著)の凄さ。

 

真に根源的な問いは、真の孤独を要求する。

2010年頃かな、ロングマン2000単語を整理してる時、動詞・名詞・形容詞に変化する概念はその基本形を決める必要があると痛感した。英語も日本語もその点がアバウトすぎる。一番シンプルな自然物を見渡しても、山はいい。誰がみても名詞。川は? どうみても動いてるよ。あれって本当に名詞でいいの? 波は? もっと名詞じゃないような・・・風は? 

ここら辺を真面目に考えると、頭が破裂しそうになる。

 

ホピ語には、すべて飛ぶところのものを指す一つの名詞がある。《略》ホピ族は現に、昆虫や飛行機や飛行士を全て同一の語で指し、別に不便だとも感じない。《略》逆にイヌイット(エスキモー)の人たちなどから見れば、われわれのsnow(雪)という範疇は広すぎるのである(P159)

ここら辺はどの言語学の入門書でも触れている。最初にこういう部分を指摘したのもウォーフなんだね。けどさ、これって名詞の中のカバー範囲じゃん。ここよりも名詞と動詞の相互変換の方がよっぽど大事だと思うのに。この本を39歳で読むハメになったのは、今までの言語学者がみんなスルーしたから。なぜ俺はこの文章を18の時に読めなかった?? そしたら10年は早く先に進めた。俺の10年間を返してくれよ。。

 

人は、己がもつ問題意識の中でしか、生きていけない。

ウォーフ以外の言語学者は名詞のサイズの問題意識はあっても、名詞と動詞の相互変換を問う事に必要性を感じなかったんだね。それは、素直に言えば凄くさびしい。自分だけが変人だとずっと思ってた。

 

 

そういえば最近、「よく零時近くに帰ってから本読めますね」と言われて「俺は仕事で殆ど頭使ってないから」と言ったら、冗談だと思われた。けどさ、誰だって通勤のために頭つかっていると思う人なんていないでしょ。本当は物凄く高度な情報処理をしているし、未だに人と一緒に電車を使って通勤できるロボットなんて実現できてない。誰がどうみても車の自動運転よりも高度。だけど「いやー、今朝の通勤に頭つかったよ」っていう人はアホ扱いされる。それと同じで、既存のフレームワークの中で頭を回転させることは、慣れればそんなに疲労じゃないんだよ。

 

真の頭の疲労は、フレームワークがぶっ壊れるとき。

 

以前にこう書いたけど、

英語を2000単語まで絞ったロングマンは素晴らしいけど、2000語を丁寧に見てみな。こんなにいらないから。本気でやれば、この二割でいける。それがうちのやり方。そしたらぶち当たるのが、名詞と動詞、どちらがプリミティブか。この答えまで同じなら、俺と一緒に手を組まない? 

読んだ人の99.99%は意味不明なんだと思う。だから、ずっと僕は一人ぼっちだった。というより、日本のAIのレジェンドであり、70年代は世界の最先端の自然言語処理を達成して、京大の総長まで勤めた長尾真であっても、ここまでの問いは無かった。こんなこと言うと業界人を全員敵に回すと思うけど、00'S前半に人工知能系の研究者が色んな大学の総長になったのは、研究に行き詰って、しょうがなく政治活動に情熱燃やしたんだと思ってました。ぶっちゃけ。

 

こんな根源的な問いは、頭がイイ人は絶対にしない。

誰だって職業として稼いで食べていかなくちゃいけない。答えが無い問題に取り組むのはリスキーすぎる。だから、別に非難したいワケじゃない。なんども大学の教授の職をオファーされても、自由な研究テーマのために断り続けたウォーフが凄いだけ。言語を比較しながら、根源的な世界像を突き詰めて行く事。確かに他の職で稼いでいないとできない。

 

そういう意味では、今の立場を感謝しなくちゃ。

働き方改革のおかげで日曜の仕事の代休をもらった。さすがに平日は休日よりも気合が入る。AI研究のためにこれ以上の昇進を断ったのに、普通に接してくれる今の上司にも、周囲の人たちにも感謝。今の仕事は楽しいしやりがいもある。そういう意味ではウォーフが化学工場の火災防止検査官の仕事を続けたのと同じなのかも。ただ、己の根源的な問題意識と重なるのはこの分野。認識論の根本に動詞と名詞の区別があると思っていたのに、言語学の誰一人とも話題にしてなくて。。

 

 

勝手にGoogleとかの超一流の研究者と競争しているつもりになっているから(笑、 答えは書いても、理由は書かない。理由こそが大事だから。答えはシンプルだよ。ヌートカ語が正しい。とことんまで名詞と動詞を比較したら、動詞がプリミティブ。

 

逆にダメだと思う理由なら、そろそろ書く(笑

Deep Learningはダメ。根源的な仮説が「人間の脳はニューロンで出来ている。Deep Learningにはニューロンをシュミレートしている。だから原理的には人間の脳で実現できることは、全て実現できる」だから。

 

あのね、人間には魂があるの。

魂がニューロンの上で抽象レイヤーを作るの。ニューロンだけじゃ抽象レイヤーは生まれないの。抽象レイヤーが作れないと、言語は扱えないの。とかいうと、魂の証明とか色々言われるし、魂を否定するのが科学者の正しい態度、みたいな風潮はクソ。魂の存在の証明を今の科学の体系の中でできるわけ無いじゃん。そんな戯れ言のヒマあったら、真面目に生物学の生命と非生命の間、物理学の観測問題を突き詰めなよ。もっと早い方法ある。今すぐ自殺したら?そしたら魂があるかないかすぐに体感できると思うよ。

 

結局、松果体なんだよ。運動を小脳が担当するように、魂と意識の部分は松果体でいいんだよ。けど、過去に「松果体に小人がいる」みたいなモデルを作ったから無限後退になって破綻した。それが失敗なんだって。松果体にはレンズと鏡があるんだよ。アナロジーで言えば。それをシュミレートしたらDeep Learningでも頂上にいけるかもね。中間言語方式で攻めようとしている僕とどちらが早いか、それは、神のみぞ知る。

 

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ここまで書いたら天佑が下りてきた。動詞がプリミティブなのはこの世。名詞がプリミティブなのがあの世。

 

さすがに「自殺したら?」は言いすぎだね(汗 今の物理法則の不十分さを己の目で確認したかったら、長崎のアンデルセンに行けばいい。サイババ以上といわれる超能力は流石に凄かった。普通に解いてもルービックキューブを6秒。「本気出しますよ。ついてきてくださいね」で1秒でそろえた時は唖然。500円玉をバリバリ食べてる時は口元から煙でるし、その後、「えいっ」と気合入れたら喉からワープさせて元に戻すから。とか書いているとアホだと思われそうだけど。あそこにはまた行きたいね。

 




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