1流の選手であり理想の父 〜ヒクソン・グレイシーに学ぶ子供への距離感〜


以前に「なぜ二世はダメなのか?」を書いた。検索で定期的に人が来るけど、オリンピックの年は検索数が増える。そういうものかもね。今年、たまたまヒクソン・グレイシーのインタビュー記事を読んで感動した。親子レベルでなく一族レベルで結果を出しているのは、こういう正しい距離感があったからだと痛感。インタビューの主旨は日本の格闘技ブームだけど、親子論として読んでも教訓が多い。
 
クロン・グレイシーは物心つく前から父ヒクソンに柔術を教わった。その魅力に自然と引き込まれていったクロンは、7歳の時に柔術の練習を本格的にスタートさせる。
まだ幼い頃、クロンが試合に出るときに、『勝ったらお前の好きなものを一つあげるよ。もし負けたら二つあげるよ』と私は彼に言いました。これは、『負けてもいいんだよ。お父さんはそんなことで怒らないからね』という意思表示でした。私は息子に、勝ちへのプレッシャーを与えたことは一度もありません。


負けから何かを学び取り、また次に向けて練習をすればいい。幼いクロンに、ヒクソンはいつもそう教えてきたという。
しかし、クロンが思春期を迎えた頃、彼は突然「もう柔術をやりたくない」と父に訴えた。スケートボードをやりたいと言うクロンをヒクソンが店に連れて行き、一緒に選んで買ってあげたこともあるそうだ。

「負けたら二個あげる」は確かにイノベーション。この記事を書いた人が太字にしたくなるのも良く分かる。けど、本当に大事なのは下線部分。突然というのは、まったく突然ではない。彼(クロン)の中では悩み抜いた結論。それを突然と捉えるのが世のプロ親というもの。だからこの時点までは普通なのだ。けど、一緒にスケボー店に行くならば、ヒクソンの器の大きさが分かる。

でも、クロンはスケートボードをやって二回も骨折したんです。それですっかり嫌になってしまったようで、また柔術の練習を始めるようになりました。その後熱心に練習していくうちに、少しずつ柔術に対する愛情が芽生えてきたようです。


今から3年ほど前、クロンは父に、「今まで、お父さんの知識やテクニック、戦術をいろいろ教えてくれてありがとう。でも、僕の目指すものはもっと上にある。今後は、お父さんの力は借りない。すべて自分で責任を持って、自分で選択して練習を積んでいく」と言った。

ここでのクロンの気持ちも良く分かる。親と真逆の分野で成果を出すのは難しい。ちょっと他の分野に手を出してみて、思った以上に上達せずに挫折する経験は全てに二世に共通するんじゃないかな。ここでのヒクソンの認識の正しさに感動して下線を引いた。

「もうやめたい」
「またやりたい」

この2つのタイミングは絶対に2世に訪れる。その時にどういう態度で接するか。残念ながらこのインタビューはそこを掘り下げていないけど、グレイシーが正しい距離感で子供と接したのは下線部分から明白。世の一世は結果を出している人ほど検索で本サイトを見つけないだろうし、見つける頃には取り返しのつかない状態になっているとは思っている。だからここまで書いても二世の苦悩は減らないし、読んだ二世が「うちの親は真逆だった」と余計に不満を思うかもね。まあしょうがない。うちの親も似たようなもんだったので(笑、ヒクソンみたいな選手としても親としても超一流は70億人で1人しかいないんだと。

 




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