鉄分とは何か?飲料を巡る神秘と南部鉄器



南部鉄器が届いた。ストーブで水を沸かして珈琲を飲む。確かに旨い。ここまで差が出るとは・・・。「抽出時に「の」の字を描くようにお湯を注ぎます」なんて南部鉄器の有無に比べると誤差みたいなもの。「最初に少し注いで30秒ほど蒸す」のは効果があるが、鉄分はそれ以上に味に影響していると思える。「ペーパードリップよりもネルドリップの方が明らかに差がでる」けど、それ以上かもしれない。フランスでは南部鉄器で沸かしたお湯で珈琲を提供する店があるとの噂だが、確かにこの味ならば納得。お茶の分野でも絶賛されているのだから、鉄分の有無は珈琲に限らず飲料全てに該当するのかもしれない。以前に鉄分を含む水を再現するためにサプリメントを溶かした水を作ったけど、まったくダメだった。だから、ここにはまだ解明できてない味の神秘があるのだろう。


《究極の珈琲》
これだけ珈琲に拘っているので、周囲から「もう店を始めたら?」と言われるけど、その気は無い。究極の珈琲を出せるようになって、初めて店をだす意味がある。そのためには、あの水が常時手に入る環境が必要。

登山に行って現地の水を汲んできて、家で珈琲を作って飲む。ついでに温泉に行っては現地のお湯を汲んできてお風呂に入れる。そんな生活のなかで、日本で3本の指に入る鉄泉でお湯を汲んできた。湧き出しは透明なのだが、空気に触れて酸化してすぐに赤茶色になる。ペットボトルに充填しても少しずつ茶色くなり、家に帰った頃にはペットボトル自体にまで色がつく。それぐらいの鉄分がある鉄泉だからこそ?飲用禁止。なのについついものは試しで、珈琲を作ったんだよね。2014年の秋だ。

ありえない旨さ。バッハ:日本最高の自家焙煎珈琲屋を越したと思えたのは、あの時だけ。あの山は3回登りに行っているので、その次の年も温泉水を汲んで珈琲を作ったし、たまたま遊びにきた後輩にも飲ませた。彼は僕が自家焙煎を始めた頃から遊びに来ては珈琲を飲んでいるから、もちろん味は分かってる。当然、「確かに若井さんが究極と言うのも分かりますよ」と絶賛していた。


それ以来、あの味を再現したく、サプリメントのFe:鉄の錠剤を水に溶かして珈琲を作ってみたけど、全然ダメ。。。そんなことがあったので、今回の南部鉄器は感激。

これならば、あの温泉水で作った珈琲の30%ぐらいは再現できてるね。
え、そんな低いの?といわれそうだが、そりゃあの温泉水はマジ茶色よ。温泉の沸いてる側の河原の石がこの色なんだから。単に泥の色に見えるかもしれないけど、全く違う。全部鉄分がこびりついた色。不思議なのが、20分ぐらい登山道を登ると、河原は普通の色になるんだよね。あの一角だけが鉄分を大量に含んだお湯が湧き出ている。

いくら南部鉄器で鉄が溶け出すとはいえ、ここまでは茶色にはならない。だから30%ぐらいだけど、この30%があればバッハに並ぶね。ということは日本最高の珈琲。もちろんバッハが南部鉄器でお湯を沸かし始めたら、もっと上に行くのだけど。バッハのお弟子さんの店で珈琲にはまって自家焙煎を始め、常にバッハを目標にしている身として、鉄分を含んだ水とはいえ明らかにバッハを越せた珈琲が出来たときは、本当に嬉しかった。

ということで、ストーブなのか南部鉄器なのか珈琲なのか、良く分からなくなってきたが、南部鉄器は凄い。想像以上。初めて鉄瓶を使ったけど、沸騰したお湯をすぐに全部つかえば、あとは余熱で水分が飛ぶので、サビには困らない。最初だけは、余熱で水分を飛ばしている間に蓋をしていたので、蓋に水蒸気が付着してサビたけど・・・ ここだけは注意してください。

色々ネットを調べて分かったのは以下の基本三点。値段のバランスも踏まえて買ったのはこちら。ストーブでも早く沸くようにミニマムにしたが、もう一回り大きいサイズでも良かったかもね。
・ホーロー加工をしていると鉄分が溶け出さない
・急須は基本、ホーロー加工
・ハンドメイドの鉄瓶は高い(2万は越す)

え、その温泉水が知りたいって? そこはやっぱりお約束の企業秘密で(笑 そうそう自家焙煎を始めてもうすぐ10年。8年ぐらいは意識的に単体を突き詰めていた。それが終わって、この2年ぐらいブレンドを色々と試している。やっとブレンドの指針が出来た。それについては、また今度で。

 

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何度か、鉄瓶のお湯で珈琲を飲んで、少し分かってきた。単に旨いのでなく、余って時間が経った珈琲ですら、通常の珈琲ほど味が落ちない。ここが大きなヒントなのでは?? 珈琲豆の天敵は酸化であり、焙煎豆でMAX1週間、粉にしたら1日で使い切る必要があるけど、もしかして水分に溶け込んだ鉄が酸化を引き受けるのでは? だから味が落ちないのだと思い始めた。
 




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