二十歳の頃から渇望していた本。長沼伸一郎著『経済数学の直感的方法』

己の人生に本当に必要な本を若い時に読めた人は、それだけで幸せ。
先日は「恋愛兵法」も取り上げたけど、あの本であっても長沼氏の本と比較したら子供のおもちゃ。中国の兵法書だって本当に怖いのは韓非子。藤原一族があれだけ平安時代を牛耳ったのも、彼らが韓非子をバイブルにしていたから。シンプルに言えば孫子は善人の兵法なんだよ。韓非子は悪人の兵法。心底反吐がでるような兵法が韓非子であり、権力を握るとはそいういうことの積み重ね。

本を読んでいても感動でページをめくる手が止まる。それだけの価値があるのは以前にも紹介した長沼伸一郎氏だけ。
ベタに書けば東大の総長よりも偉いのに、頭があまりにも良すぎて世間的に分かりやすい肩書きが無い。だから物事が分かっている極一部の人しか知らない。一般的に「分かりやすい説明」といえば、NHKの子供ニュースで説明力を磨いた池上彰と、日本の教育界における自由競争の成功例=予備校教師で名をあげた林修。 確かに両名とも日本の両巨頭だし誰でも知っている。もちろん凄い。けど、やっぱり長沼伸一郎氏のほうが上。

数学とはアートである
ことを体感で知っているのが真の理系であり、僕は二十歳の頃に氏の本によって、やっと数学がアートなことを分かった。オイラーの等式マックスウェルの方程式。そしてハーモニックコスモスの思想と、逆算の必要性。結局、全ては逆算なんだよ。これが時間軸を自由に変化させる鍵。


ところがあの本「物理数学の直感的方法」は文系の人には薦めれない。真に能力がある文系ならばOKだけど、そんな人は極一部。だからこそ、やっと文系の人が楽しめるレベルまで噛み砕いた本を書いてくれて凄く嬉しい。これを渇望という。僕が渇望するのは長沼伸一郎氏だけだし、当時もそう書いた。

経済学の学生向けに、超基本的な所から偏微分方程式までを一気に理解できる、平易で噛み砕いた内容の本を書けば、大ベストセラーになると思う。微分積分ぐらいなら巷にあるけど、偏微分方程式をその概念まで分かりやすく表現できるのは長沼氏ぐらいだと思う。けど、根本的にこういう方向性がキライなのかも。。売 りに走らない態度も好きだけど、もうちょっと現世的な成功を求めても良いかも・・・と思う時がある。

なのにAmazonでの評価の低さ。

対抗してAmazonにもレビュー書きたいけど、感情が入りすぎるからやめておく。「この本の良さが分からん奴は終わってる」なんて、さすがに書けない。けど、本心はここ。そもそもこのBookコーナーは本当のオススメ本しか紹介しないけど、本音を言えば他の本には感動は無いし渇望もない。なぜって自分で同じ結論にたどり着けるから。もちろん細部のテクニカルなところでの学びはある。だから1000円前後・読書時間を費やすのは全然苦じゃない。けど、大きな視点では「やっぱりそうだよね」としか思わない。脳みそに手を突っ込まれて頭を100回ぐらいシェイクされるような乱暴な学びはそこにない。単なる分かりやすさだけでなく、読み終わったあとには自分自身の頭まで良くなった気分になれる。これこそが、「複雑な概念を俯瞰できる視点から直感的に把握する」という体験。

物理数学の本を書いた後の思索がコンパクトにまとまっているのも嬉しい点。

ルネッサンスの欺瞞さと、「微分方程式」が「火の発明」「文字の発明」「印刷の発明」と同じレベルの発明であることも、この本にちゃんと判り易く書いてある。インド&日本の例でたとえる絶妙さ。これを知らないと真の世界史の流れすら分からない。あと10年経ったら、日本の歴史教育の常識になるのだろうか? それがYesといえなくて・・・この先も中華の覇権に巻き込まれるのは三洋、シャープ以外も沢山でてくるだろうね。しょうがない。日本は歴史上の大部分が中華の周辺国だったのだから。長沼氏のこの二冊の本が日本の文系と理系の高校生の常識にならない限り、日本は二流国に逆戻り。

ということで、これ以上紹介文章を読むくらいなら、本を読んだ方が100倍マシなので、ここで終えます。。

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本当のことを言うと、僕のバイブルはあと3冊。進化論と量子力学と、最小空間・時間。物理のテーマなのに、どんどんスピリチャルな内容になってくるから、純粋な理系である長沼氏は生理的に拒否反応を示すだろうね。いつか長沼氏が「死んだらどうなるのか」について突き詰めてくれると非常に楽しい世界になるのだけど。極小空間と生命の発生に関しては、今の僕らは天動説レベルの知識しかないのだと思った方がいいのでは。結局、意識を持つ生命は多次元の存在で、この世は最大公約数としての4次元で、それは回転が空間と時間を生み出すからだと。おっと、この文章はパスファインダー向けに書いたのでこれぐらいで。


もっと砕けて書くと、恋愛兵法を韓非子版で作り直すと恋愛じゃなくなる。そういう意味では先日の本は正しい。「隣の強国に勝つには、一番下品な者が交渉に来た時だけまとめろ。そしてその者が功績から隣の国で偉くなったら、賄賂と女をあてがえ」とまでいう韓非子だから、これで恋愛兵法を作った日には相手の精神破壊レベルになるだろうね。
 




コメント
>量子力学と、最小空間・時間。
彼の相対論の本は、湯川秀樹の素領域理論やデヴィッド・ボームの量子論に影響されてる感じがあります。
さらには新プラトン主義の流出論のイメージも。
賢い人だから、こういうことは絶対公には語らないでしょうが、単純な拒否反応は示さないかも(しれません)。

  • 通りすがり
  • 2016/09/23 1:26 AM

ということは、長沼氏の相対論の本を読んだんですね。素晴らしい。私も読んでます。
では、ご紹介しますね。
 慷心論物理学の誕生』 中込 照明 (著)
◆悒イアの法則』千賀一生

,呂屬辰箸鵑席理学の本。△牢袷瓦縫好垠蓮けど、「物質とはスピンが生み出す異質空間領域だ」とか凄く面白い。3冊目は本の名前すら忘れた。大学の図書館で見つけた。今でもその本を手元に置きたくて、探している。

内容は、ラマルク進化論の復活。進化はランダムでなく、知能増加の方向性。一番太い血管の周りに脳細胞を配置した蜘蛛は、脳細胞の進化とともに血管が細くなり、吸血になった。有袋類は脳梁が無いから、ベア(コアラ)までしかいかなく、有袋類タイガー等は進化できても、有袋類の猿は生まれなかった

とか滅茶苦茶ぶっ飛んでいて面白い進化論。あの本は本当にもう一度読みたい。
  • 若井寛
  • 2016/09/23 9:40 PM

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