暖炉の光に憧れて・・・

暖炉に一番近い石油ストーブ


東北大震災&計画停電の時、電気がなくて石油ファンヒーターが使えなく、昔ながらの石油ストーブが見直された事は知っていたが今まで縁がなかった。10年使ったファンヒーターが壊れた今、買い直すなら当然石油ストーブ。災害対策としても大切だし、調べたら「癒しの照明」「旨みを引き出す料理」「対流式で穏やかに暖かくなる」まで3拍子揃っていることが分かったから。やっと今日届いたので動作確認も含めて早速使いました。今後、数回に分けてストーブ生活を紹介して行きたいと思うので新ジャンル「Stove」も作成。それぐらいに感動した。

山でバーナーするのは至福の時間
夜間に氷点下になるような山岳テントの中ではバーナーで加熱料理することが至福の時間。暖かい食事だけでなく照明にもなるし、燃焼に伴ってテントの中も温まる。だから積極的にお湯を沸かす。個人的には珈琲もいいけど、インスタントのシジミの味噌汁もオススメ。普通は二日酔い対策で飲むしじみ汁だが、山歩きで疲れた体にも良く合う。 こんな三拍子を家でも味わえるとは・・・。部屋の電気を全て消して、この暖炉の火のような炎を見ていると仕事の悩み事なんてどっちでもよくなる。本当に必要なのはこういう時間で、仕事でどう失敗してもこの時間は侵されないと思えてくる。それ以上の願望なんて極論すれば全て体面かエゴ。キャンプファイヤーの火もそうだけど、暖かいオレンジの炎は究極の癒し。それを一番味わえるのは暖炉だけど、暖炉&煙突があるセレブな家は大学時代のバイト(家庭教師)先だけだったし、山小屋で見かける薪ストーブに憧れていたけど、流石に都会でやるには色々と面倒。諦めていた分だけ、余計に感動してる。

このストーブのおかげで冬が待ち遠しくなった
なぜ仙台で過ごした学生時代にこのストーブがなかったのだろう。感動の分だけ、すごく残念。あの頃、石油ストーブといえばこんな感じで癒しに程遠く、石油ファンヒーターの方がマシだと思ってた。今回ネットでいろいろと調べて、遠赤外線機能、値段、サイズ、デザインからこのトヨトミのCL-25Eに決めた。アラジンの青い光よりも温かみのある暖色系の方がいいし、ランタンデザインが特徴的なRL-25Fも気になるけど、どのみち登山には持っていけない。ならばシックなデザインの方がいい。対流式としては安価なRB-25Fもあるけど、円筒部分も暖かくなる遠赤外線機能は外せない。


今日はさっそく色々なストーブ料理を試していたけど、世間一般ではアルミホイルを薦める事が多い。だから新規提案。ホットサンド機が一番良いと思います!!山ご飯としてホットサンドをするのはメジャーだけど、密閉&裏返し&こげつかないので、ストーブ用調理器としても有能。まずはこれでお餅を焼いてみたら有りえないウマさ。この味を一度でも食べたら、二度と電子レンジで暖めたお餅は食べれなくなる。まるで衝き立てのような甘みと食感。

 

ちなみにホットサンド機で一番有名なのはイタリア商事のこちらだし、パンの耳までしっかり焼ける優れものだけど、ストーブ用器具としては平坦で安価なこちらの方がいいね。登山では荷物に余裕があるなら重いイタリア商事だし、そうじゃないと軽いこちらを使い分けているけど、今回は比べるまでも無い。



更にに感激したのが「焼きみかん」。父親が和歌山出身で地元の親戚がみかん畑を持っていたから、幼い頃から飽きるほどに食べてた。結果、中学生の頃にはみかんを食べる習慣が零になった。一生分のみかんを食べたせいだと思っていたけど、この焼きみかんは有りえない旨さ。20年以上、出されて食べる事はあっても、自ら買うことはなかったみかんだけど・・・まさかみかんを食べる冬がやってくるとはね。それぐらいに旨さが違う。

 

太く輪切りにした大根をホットサンド機でじっくり加熱した「水を使わないふろふき大根」の旨さ。甘みが凝縮するし、栄養分も溶け出さない。単に焼いた大根でなく、密閉されているのでもともと大根がもつ水分によって、ほどよく茹でられた状態。幼い頃「きつね森の山男」に楽しんだ身として、究極のふろふき大根を作ることは人生の一つの目標。とまでいったら言いすぎだが、言葉を覚える前にこの絵本を読んで、今でも深層意識にふろふき大根がある人ならば納得するだろう。

 

最終的な理想像はこのストーブを使った珈琲焙煎かな。成功したらトヨトミのオプションで販売されないかな。新潟のストーブメーカーが珈琲焙煎機を作ってヒットになっているけど、焙煎のために7万円で買うよりも、ストーブのオプションとして夏はガスコンロでも使える簡易的な製品を1万円ぐらいで作ったら確実にヒットする。 何の縁か実家は昭和区なので、どう、トヨトミさん、瑞穂区行くよ(笑 僕は自作焙煎機で間に合っているけど、ストーブでじっくり焙煎したらどんな味になるのか試してみたいし、このストーブとオプションの焙煎機が日本の山小屋に常備されたら登山はもっと楽しくなる。日本の家庭に広まったら、皆のストレスも半減するかもね。焼きみかんの匂いも良かったけど、珈琲焙煎時の匂いは格別だから。

 

★追記(2018.01) こちら




鉄分とは何か?飲料を巡る神秘と南部鉄器



南部鉄器が届いた。ストーブで水を沸かして珈琲を飲む。確かに旨い。ここまで差が出るとは・・・。「抽出時に「の」の字を描くようにお湯を注ぎます」なんて南部鉄器の有無に比べると誤差みたいなもの。「最初に少し注いで30秒ほど蒸す」のは効果があるが、鉄分はそれ以上に味に影響していると思える。「ペーパードリップよりもネルドリップの方が明らかに差がでる」けど、それ以上かもしれない。フランスでは南部鉄器で沸かしたお湯で珈琲を提供する店があるとの噂だが、確かにこの味ならば納得。お茶の分野でも絶賛されているのだから、鉄分の有無は珈琲に限らず飲料全てに該当するのかもしれない。以前に鉄分を含む水を再現するためにサプリメントを溶かした水を作ったけど、まったくダメだった。だから、ここにはまだ解明できてない味の神秘があるのだろう。


《究極の珈琲》
これだけ珈琲に拘っているので、周囲から「もう店を始めたら?」と言われるけど、その気は無い。究極の珈琲を出せるようになって、初めて店をだす意味がある。そのためには、あの水が常時手に入る環境が必要。

登山に行って現地の水を汲んできて、家で珈琲を作って飲む。ついでに温泉に行っては現地のお湯を汲んできてお風呂に入れる。そんな生活のなかで、日本で3本の指に入る鉄泉でお湯を汲んできた。湧き出しは透明なのだが、空気に触れて酸化してすぐに赤茶色になる。ペットボトルに充填しても少しずつ茶色くなり、家に帰った頃にはペットボトル自体にまで色がつく。それぐらいの鉄分がある鉄泉だからこそ?飲用禁止。なのについついものは試しで、珈琲を作ったんだよね。2014年の秋だ。

ありえない旨さ。バッハ:日本最高の自家焙煎珈琲屋を越したと思えたのは、あの時だけ。あの山は3回登りに行っているので、その次の年も温泉水を汲んで珈琲を作ったし、たまたま遊びにきた後輩にも飲ませた。彼は僕が自家焙煎を始めた頃から遊びに来ては珈琲を飲んでいるから、もちろん味は分かってる。当然、「確かに若井さんが究極と言うのも分かりますよ」と絶賛していた。


それ以来、あの味を再現したく、サプリメントのFe:鉄の錠剤を水に溶かして珈琲を作ってみたけど、全然ダメ。。。そんなことがあったので、今回の南部鉄器は感激。

これならば、あの温泉水で作った珈琲の30%ぐらいは再現できてるね。
え、そんな低いの?といわれそうだが、そりゃあの温泉水はマジ茶色よ。温泉の沸いてる側の河原の石がこの色なんだから。単に泥の色に見えるかもしれないけど、全く違う。全部鉄分がこびりついた色。不思議なのが、20分ぐらい登山道を登ると、河原は普通の色になるんだよね。あの一角だけが鉄分を大量に含んだお湯が湧き出ている。

いくら南部鉄器で鉄が溶け出すとはいえ、ここまでは茶色にはならない。だから30%ぐらいだけど、この30%があればバッハに並ぶね。ということは日本最高の珈琲。もちろんバッハが南部鉄器でお湯を沸かし始めたら、もっと上に行くのだけど。バッハのお弟子さんの店で珈琲にはまって自家焙煎を始め、常にバッハを目標にしている身として、鉄分を含んだ水とはいえ明らかにバッハを越せた珈琲が出来たときは、本当に嬉しかった。

ということで、ストーブなのか南部鉄器なのか珈琲なのか、良く分からなくなってきたが、南部鉄器は凄い。想像以上。初めて鉄瓶を使ったけど、沸騰したお湯をすぐに全部つかえば、あとは余熱で水分が飛ぶので、サビには困らない。最初だけは、余熱で水分を飛ばしている間に蓋をしていたので、蓋に水蒸気が付着してサビたけど・・・ ここだけは注意してください。

色々ネットを調べて分かったのは以下の基本三点。値段のバランスも踏まえて買ったのはこちら。ストーブでも早く沸くようにミニマムにしたが、もう一回り大きいサイズでも良かったかもね。
・ホーロー加工をしていると鉄分が溶け出さない
・急須は基本、ホーロー加工
・ハンドメイドの鉄瓶は高い(2万は越す)

え、その温泉水が知りたいって? そこはやっぱりお約束の企業秘密で(笑 そうそう自家焙煎を始めてもうすぐ10年。8年ぐらいは意識的に単体を突き詰めていた。それが終わって、この2年ぐらいブレンドを色々と試している。やっとブレンドの指針が出来た。それについては、また今度で。

 

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何度か、鉄瓶のお湯で珈琲を飲んで、少し分かってきた。単に旨いのでなく、余って時間が経った珈琲ですら、通常の珈琲ほど味が落ちない。ここが大きなヒントなのでは?? 珈琲豆の天敵は酸化であり、焙煎豆でMAX1週間、粉にしたら1日で使い切る必要があるけど、もしかして水分に溶け込んだ鉄が酸化を引き受けるのでは? だから味が落ちないのだと思い始めた。
 




ミニミニ灯油ストーブの自作2

前回から色々と試して大体分かった。

ウコンの缶を使った最小タイプも作った。上手く押し込むと単体で青白い炎がでる。けど、小さい分、すぐに缶全体が熱くなってコントロールができなくなる。。

 

 

 

理想は完全燃焼(煤が発生しない)、火力の調節だけど、両方ともこの単純な仕組みでは難しい。構造上の問題として「燃焼部分」と「灯油貯蔵部分」が近すぎること。だから燃焼部分の熱で灯油がどんどん気化して、芯が無意味に。すると炎が強くなりすぎる。一般的な石油ストーブはちゃんと分離してるから。ここれら辺を分かりやすくするために模式図を描きました。

 

そもそも芯は温度を上げるまでに必要な長さと、温度が高くなって青白い炎になったあとに必要な長さが違う。模式図では「芯上下ねじ」と書いているけど、この仕組みをミニサイズで実際に作るのはかなり大変。だから発想を変えて、二つが近接していても灯油貯蔵部分が温度上昇しない仕組み。簡単に言うと、外から冷やす →どうやって? →缶ごと水につける

 

外側の缶に水を数センチ入れて、そこに燃焼缶を置く。冷やすための水はどんどん蒸発していくので追加していく必要がある。。

 

ちなみに右の写真の外側はゴトクの変わりに軽量かつ通気性が良いものとして、100円ショップのアルミフックの四角いケースから、フック部分を外したものです。左右にねじれば取れるので、すると平坦になってナベとか置けるようになる。

 

 

ここまで試した上で冬期登山にもって行きました。燃焼缶も珈琲の缶の下側を二つ使う。燃焼缶の外側はスチール製の珈琲缶の下部にして耐熱性を高める。燃焼缶の内側はアルミ製の珈琲缶の下部を使う。芯は4つでなく8つとして、5mmも出さない。1mmぐらい。すると最初の点火に苦労する。だから、最初は灯油を内側の缶の凹んだ部分に貯めて、ホンノちょっとのティッシュを芯にしてつける。外側のミカンの缶との隙間には雪を詰める。ただ、やっぱり雪をどんど追加しなくちゃいけないし、失敗すると燃焼缶に雪が載って火が消える。。結構難しい。

 

1時間ぐらいテントの中で使っていたけど、煤が発生して、帰ってきてからテントを丸洗いする羽目に。。テントの中で使うためには、燃焼エリアも改善が必要と痛感。確かに一般的な石油ストーブは、穴の開いた金属を組み合わせて、空気の供給と温度上昇の二つを達成している。(模式図だと燃焼エリアの格子部分) これによって煤の発生を零にしてる。そこまでの加工は個人レベルでは不可能。だからそれに近いものとして、金たわしに注目。金たわしを適度に切って、延焼ある程度本格的になったら置く。こんな感じです。多すぎると空気の供給が弱くなって消える。少ないと赤黄色の火のままで煤が発生する。

 

金たわしのベストな量は大体分かったが、今度は金たわしのおかげで水が追加できない羽目に(笑 なので、最終的には外側のミカンの缶に穴を開けて、もっと大きな入れ物に入れることかな。大きな入れ物は深さはそんなにいらないから、クッカーのふたとかも使えると思う。模式図としては最終系はこんんな感じかと。

 

とにかく、今回はテントの丸洗いに疲れた。。屋外で薪の代わりに使用するなら良いけど、テントの中でも安定的に使う道は長い。そもそも氷点下10度近いから屋外で料理なんて有りえないない。結局、現地ではSOTOのガス缶イワタニのバーナーで料理もストーブも上手く行ったけど、これ以上の場合は、素直にガソリンストーブを買うべきかもね。。

 




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